YAMAHA-GP C1L
今回は ⇑ この ⇑ ヤマハのグランドピアノ「C1L」についてお話ししていこうと思います。
このピアノを語る上で、そもそもヤマハのグランドピアノのラインナップがどのようになっているか、という観点から話す方が分かりやすいと思うので、その情報を交えながらお伝えしていきます。
年代ごとに違いがあり、すでにラインナップ自体がなくなっているようなシリーズもありますので、中古ピアノとして販売されているピアノを年代問わずに、大ざっぱにまとめてみます。
おそらく、新品/中古のどちらにしても、これからピアノのご購入を検討されている方は記憶の片隅に留めておいていただいた方が、ピアノ選びの参考になると思います。
ヤマハ グランドピアノのラインナップ
- コンパクトシリーズ(A1、GB1Kなど)
- Gシリーズ
- Cシリーズ
- Sシリーズ
- コンサートグランド(CF)シリーズ
このような感じでしょうか。
かなり大きくまとめると、ここ数十年ではこのような感じで、中古市場に出回っているであろうヤマハのグランドピアノはこのどこかには当てはまるはずです。
その他には、これにサイレントや自動演奏の機能がオプションでついていたり、その専用モデルがラインナップされています。
G/Cシリーズの3型、いわゆるG3やC3と呼ばれるモデル辺りが標準で売れ筋でもあるので、中心的存在と認識してください。
そして、現代の住宅環境を考慮して、よりコンパクトに設計されたシリーズも人気がありますが設計上は結構頑張ってコンパクトに作り上げている傾向にありますので、ものによってはアップライトピアノの上位機種の方が良い音の場合があります。
タッチはグランドが圧倒的に優れていますが…。
S/CFシリーズはかなりの上級モデルで、海外の一流ブランドと互角に張り合えるほど力の入ったものとなり、「国産の高級車」のようなものと思ってください。
Gシリーズについて
Gシリーズは現在生産されておりません。
Cシリーズと同じくG1・G3・G5など色々サイズがあって、Cシリーズと比較すると
- 若干安価(デザイン面/機構などでコストダウン?)
- 家庭や学校向けの傾向が強い
- Cシリーズほど、音に対する機構(こだわり)が備わっていない
このような違いがあります。
では、音も悪いのかというと、Cシリーズと比較すると本当は音が悪くて当然な設計なのですが、音が悪いというよりは、音質が違うと言う方が合っている気がします。
決して悪くなっているわけではなく、きらびやかな音ではなくてまろやかな音になっています。
Gシリーズの音が好きだというお客様もいらっしゃるはずです。
ただ、音の伸びやかさは圧倒的にCシリーズの方が勝っていて、モデルチェンジごとにCシリーズ人気が高まり、いつしかGシリーズは生産を終了しました。
Cシリーズの最小 C1L
現在、家庭用=Cシリーズというのが主流です。
今回、取り上げたC1というモデルは、グランドピアノとしてはかなりコンパクトな部類になりますが、コンパクトシリーズではないという事をまず第一に抑えておいて欲しいところです。
確かに、大きいサイズのピアノと比べると、中低音の豊かさは減ってしまいます。
しかし、コンパクトシリーズとの違いは、やはりCシリーズとしての音にこだわった部分がきちんと備わっていることです。
Cと謳うだけのしっかりとしたタッチ感/響き/コントロール性に間違いはありません。
C1よりC2、C3と大きなサイズになるほど、どんどんいい響きになっていきます。
それは、ピアノという楽器の心臓部分である響板が大きくなるから。
もちろん弦やアクションも需要なのですが、ピアノの響きを作り出しているのが響板だと言ってもおかしくないくらい、とても大きな役割を担っているからです。
C1では、響板がかなり限られたサイズになるので、過度に期待をすることは出来ません。
ただ、Cシリーズとしての必要にして十分な音が得られるように、かなり秀逸に設計されていますので、プロの演奏家でも十分に自宅練習用になり得る楽器です。
いまご紹介中のC1Lは製造から約20年となりますが、ピアノとしてはまだまだ若く新しい年式です。
C1くらいコンパクトでもしっかりとピアノの音や響きがあるのは、ヤマハとスタインウェイくらいでしょうか。
他にもあるかもしれませんが、あまり印象にないです。
逆に小さいの良く鳴るなぁと感心させられます。
最後に音をご覧いただきつつ、終わりにしようと思います。
まだ、このC1Lについてはお話ししたいことがたくさんありますが、また気が向いたらブログでお話しします。
お問い合わせいただければ、ご質問には随時お答えしていきますので、弊社Webサイトの問合せフォームより
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