鍵盤の深さ(あがき)

鍵盤の深さ(あがき)

鍵盤の深さ(あがき)

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倉庫へ行ったら、ちょうど技術スタッフが整調作業をしていました。
このとき調整したのは「鍵盤の深さ」。鍵盤深さのことを、調律師は「アガキ」といいます。
「アガキ定規」という道具と「パンチング」というドーナツ型の薄い紙を使用し、鍵盤の深さを一定に保つ作業をします。

鍵盤の深さなんていつも一定だとお思いの方も多いでしょうが、弾いているうちに少しずつ変わってしまうものです。
ピアノは天然の素材で出来ているので、どうしても変化が生じてしまいますし、何度も繰り返し鍵盤を押せばごくわずかに各部品が消耗して少しずつ鍵盤の高さが変わってしまうものです。
人間の感覚はすごいもので、仮に髪の毛1本分くらいのごくわずかな高さの違いですら、普段と少し違うと違和感を感じることがあります。

アガキ定規↓
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このアガキ定規を鍵盤の上に置き、 均等の力で鍵盤をおさえて計測します。
綺麗に揃えるには、アガキ定規を押える力を一定にしなければなりませんが、この「一定の力で」鍵盤を抑えるというのがけっこう難しい作業です。

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鍵盤の下には、「パンチングクロス」と言ってドーナツ型のクロスが入っています。
緑色の布が「パンチングクロス」です。

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パンチングクロスの下に紙製のパンチングを入れて、鍵盤の深さを調整します。
厚さに0.04㎜~0.75㎜までいくつかバリエーションがあって、組み合わせて微調整していきます。

色々なピアノに対応している汎用のパンチングや、STEINWAY用など、たくさん種類があります。
厚みだけでなく、素材も違っているそうです。

一般的な調律師さんは、お仕事の際に常時お持ちになっていることがほとんどです。
ただ、たくさんの種類を何十~何百枚も持っているので、収納ケースごとひっくり返したりすると大騒ぎになるとのこと。

取扱い厳重注意ですね。

 

紙パンチング(厚さ0.15mm)
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細かい作業ですが、これでもたくさんある整調行程の内のほんのひとコマです。

他の調整作業についてもこのブログで紹介しているので、ご興味があれば是非ご覧ください。