YAMAHA S400Bのお話 今回は完結篇でございます。
このブログを開設当初からご覧いただいている方は
どのくらいいらっしゃるのでしょうか。
実はもう何年か前にVol.2まで書いたのですが、
完結するのをすっかり忘れておりました^^;
過去のブログ記事をご覧いただいた方は、続きが
気になって仕方ないですよね… スミマセン。
では、完結編のはじまりはじまり
~S400Bの完成~
新型のグランドピアノはS400Bと名付けられて、
・CF(当時のフルコンサートグランド)に匹敵するほどの工程数
・熟練の技術を必要とする手作業の多さ
・加工度や剛性向上を目的とした木工技術
・きめ細かい整調整音作業 など
まさに「世界に誇るピアノを」という気迫に満ちた、
特別の製造ラインを設置しました。
こうして稼働し始めた製造ラインは、
まず海外輸出モデル「S400」を製造、その後2年ほど遅れて
日本国内モデル「S400B」を世に出していくことになります。
国内発売前には、演奏活動で来訪していたピアニスト アンドレ・ワッツが
「素晴らしいピアノに出会った。小型ながらコンサートにも立派に使える」と称賛。
更に、マルタ・アルゲリッチが自宅レッスン用に購入したことなどが評判になり、
このピアノの評価は年々高まって行くこととなります。
さらに、このピアノの誕生はヤマハのグランドピアノのフルモデルチェンジの
きっかけとなりました。これまでに比べ、音色の追求や素材へのこだわりなど、
Sモデルの影響が大きく反映され、大幅なグレードアップに繋がっていきました。
このようにしてS400Bというモデルは、
このピアノ自身が銘記と呼ばれる高評価だけでなく、他のモデルの
品質向上にまで高い影響を及ぼし、本当の意味でのS400Bという存在が
完成しました。
以後、ピアノの業界ではこの功績は語り継がれて現在に至ります。
♪ おしまい ♪
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