前回は、ピアノ弦がどのように張られているかを、簡単なピアノ断面図で見てみました。
ピアノの音がでるしくみ -1
ピアノの音がでるしくみ -2
そして、「ピアノの弦の両端は、チューニングピンとヒッチピンで止まっていて、弦はこの2つのピンの間で、数か所のポイントを通る事」「一音に複数の弦が張ってある」というお話もしました。

今回は、「一音に複数の弦が張ってある」事について、もう少し詳しくお話しいたします。
弦の本数は中音部から高音部は1鍵盤につき2 ~ 3 本で、低音部では1~ 2 本となっています。
画像をご覧になってみてください。
(ちなみにモデルは弊社在庫の中古ピアノです♪ 1994年製だけど綺麗でしょ?♪)

ピアノ内側高音部 ピアノ内側中音部 ピアノ内側低音部

なぜ、一音に複数の弦が張るのでしょうか?
その、最大の理由は「音量バランス」です。
高い音を出す弦ほど長さが短くなりますが、その分音量が小さくなります。
全体の音量をバランス良くするために、中音部から高音部は1鍵盤につき2 ~ 3 本、低音部では1~ 2 本となっています。

一音に複数の弦が張る事で、「音の響きを豊かにする」効果も得られます。
複数の弦が同時に鳴るので、それぞれの音程をキチンと合わせますが、ハンマーがそれぞれの弦に接する位置や弦が支えられている位置が1弦ごとに異なるので、完全に等しい振動とはなりません。
このわずかな振動の違いが、打弦後の余韻を生じさせ豊かな響きになります。
調律の仕方で音が変わる、調律師の腕の見せどころです。

次回は、さらに弦についてお話したと思います。

「ピアノの音がでるしくみ」といいながら、なかなか音を出すところまで進みませんがw
どうぞお付き合いください♪

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