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  • アップライトとグランドのちがい

    「アップライトピアノとグランドピアノのちがいは音量。」と思われがちですが、両者のちがいの本質は、実はもっと別のところにあります。

    本格的にとりくむなら、グランドピアノ

    ピアノとは本来グランドピアノのこと。 アップライトピアノは、限られた設置面積でピアノ演奏が楽しめるよう、弦を縦に張りコンパクトにしたものです 。
    グランドピアノの幅広いダイナミックレンジ、豊かな響き、多彩 な音色、手につくタッチ感、それらのすべてがあいまって、作曲家が曲にこめた豊かな音の表情をあますことなく伝えます。

    グランドピアノの特長
    ・ピアニシモからフォルティシモまで、豊かに響く
    ・音がなめらかでよく伸びる
    ・音程感がいい(和音ひとつ弾いても一つーつの音がにごらずに聞こえる)
    ・音に微妙な表情がつけられる
    ・音にむらがなく、バランスがいい
    ・トリルなど、こまかな連打が思うままにできる

    これらの特長がとけあって、よりいきいきとした表情をつけることができます。

    音のひろがり

    グランドピアノは構造上、ピアノ全体が共鳴体となり、低音から高音まで、豊かで、のびやかな響きが得られます。また、響板からの直接音を聞きながら演奏ができるので、繊細な表現も、常に自分の耳で直接確かめながら演奏ができます。
    アップライトピアノは、図のように、音はピアノの裏側に のびていきます。また、一般的に後ろを壁にちかづけて設置する事が多いので、音はこもりがちです。繊細な音色の変化を確かめにくい構造です。

    音のひろがり

    アクション

    ハンマーは、弦を叩いてからいち早く元に戻り、すぐにまた弦を打てるように準備を整えていなくてはなりません。
    アップライトピアノのハンマーは弦を前から打ちますが、グランドピアノのハンマーは弦を下から打ちます。
    アップライトピアノ前から弦を打つので、ハンマーは、スプリングの力で元に戻ります。そのため、トリルなどの素早い連打に限界があります。

    グランドピアノのハンマーは、それ自体の重さで元の位置に戻るようになっているので、 無理がなく動きがスムースです。
    トリルのように連続して鍵盤を叩くとき、その差がはっきりとわかります。

    KAWAI グランドアクション模型

    KAWAI アップライトアクション模型

    ソフト(ウナコルダ)ペダル

    一番左のペダル、ソフトペダルはその名の通り、音をソフトにするペダルです。
    アップイトピアノの場合、ソフトペダルを踏むと、ハンマー全体が弦の方にぐっと近寄り打弦距離が縮まることで、音がソフトになります。
    一方、グランドピアノは、ソフト(ウナコルダ)ペダルを踏む事で、アクション全体が右にスライドし、図のように、 打弦の位置をずらす事ができます。 打弦の位置をずらすことで、音量だけではなく、音色を微妙に変化させる事ができます。

    グランドのソフト(ウナコルダ)ペダルの働き

    ソステヌートペダル

    アップライトピアノの中央のペダルは弱音ペダルです。 ペダルを踏むと、ハンマーと弦の間に薄いフェルトがおり、音量が下がります。
    グランドピアノの中央のペダルは、ソステヌートペダル。 ペダルを踏むと、直前に押した鍵盤のダンパーだけが弦から離れ、その音だけに余韻が残ります。 ドビュッシーをはじめとした近代以降の作曲家の作品には、グランドピアノのソステヌートペダルの効果を うまく生かした曲もあり、また古典においても、より高度な表現が可能になります。

    弾き手の感情表現が十分にできるのがグランドピアノ。
    「グランドピアノを奥には、かなり広い場所が必要。」と思われがちですが、ご家庭用からホール用まで、サイズは多様です。
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