ピアノ の 弦交換。今回 全弦交換するのは、ヤマハのアップライト ピアノ U10BiC。 低音部の音の伸びが少し気になる状態です。まだもう少しだけ頑張れそうな弦ですが、楽器としてより良い状態でお客様へお届けしたいので、全弦張り替える事にしました。弦交換作業には付帯する細かな調整や作業がたくさんありますが、その中の一部分をご紹介いたします。

脱弦

張力を下げてから古い弦を取り外します。
アップライトピアノは上から下までの弦が張ってあります。作業しやすいように、ピアノを解体してから脱弦作業にはいります。

脱弦1n
ピアノの弦交換 脱弦2

清掃・ベアリング研磨

ベアリング研磨

弦を外したので、いつもよりもクリーニングしやすい♪
フレームや響板を清掃、そしてベアリングを研磨します。

ベアリングに弦の跡がしっかりとついてしまっている場合は、弦が切れやすくなる原因になります。演奏時の雑音につながります。

張弦

張弦1
張弦2
張弦3

張弦作業。高音から先にはり、巻き線(低音部)はその後です。
全部貼り終えたら、プレッシャーバー(弦押さえ)を取り付けます。
この時点では、まだ、弦をピンと張っていません。

弦の間隔を揃える作業・巻口を整える作業

三ツ割作業1
三ツ割作業
三ツ割作業2
左が三ツ割作業後 弦の間隔が揃っています。

全体にある程度の張力をかけたら、真ん中の弦の位置を決めます。
それに合わせて周りの2本の弦の位置を決め(三ツ割)、巻口も整えます。

このあと、調律を何度も繰り返していきます。

張りたてと調律後

張りたての状態と調律後の音。あたりまえですが、張たてはちゃんと調律していないのでこんな状態。

張りたて
調律後

このあと

このあとは弦の張力が安定するまで 、しばらくの間こまめな調律を繰り返していきます。
オンラインストアに並ぶのは数か月になりますが、それまで、スタッフが都度状態を確認しメンテナンスします。